秩父今宮神社(埼玉県秩父市)
埼玉県秩父市にある「秩父今宮神社」です。
御祭神は、八大龍王・聖観音神・伊邪那峡大神・伊邪那美大神・宮中八神。
701年頃、役行者(えんのぎょうじゃ)がこの地に飛来して八大龍王を祀ったのが始まりと云われています。
鳥居の右手には「秩父霊場発祥の地」と書かれた案内板がありました。
秩父霊場とは、秩父にある34か所の観音霊場のことです。
霊場巡りでは四国八十八か所巡りが有名ですが、ここ秩父にも霊験あらたかな観音巡りが存在します。
秩父霊場発祥の地・・・神社なのに?
しかし・・・霊場?観音様の信仰は神社ではなく仏教のお寺のはずでは・・・・
実はここ「秩父今宮神社」、以前は「長岳寺山今宮坊」というお寺があったそうです。
元々は八大龍王や伊邪那峡大神・伊邪那美大神を祀る「八大宮」という神社だったのですが、神社に付属してお寺が建てられたのだそうです。
その昔、「八大宮」を参拝した巡礼は、それから霊場巡りを始めたと云われています。
仏教が日本に入ってきてからは、このように神宮寺として神社に付属して沢山のお寺が建てられています。
しかし、明治維新後の廃仏毀釈によって、ほとんどの寺院が無くなったり、神社に変わったりしています。
でも、よくよく考えたら、お寺から神社という具合に全く別の宗教に変わるなんて、他の国の宗教では聞いたことありませんよね。
日本人って元々、八百万の神々を信仰する民族なので、意外と仏教でもキリスト教でも受け入れちゃいますよね。
他の国の人からみたら、元旦に神社に初詣に行って、亡くなると仏教で葬式をして、クリスマスにはキリストの誕生を祝うなんて、日本人には信仰心があるとは思えないってよく言われます。
でも・・・
日本人は昔から、神様は一人ではなく八百万(やおよろずであって、800万という数ではなく、数えきれないくらい多いということです)の神々がいらっしゃるという考え方をしています。
生きとし生けるものだけではなく、山や川、小さな石ころにさえも神様が宿るという考え方です。
だから、八百万の神々の中にブッダもいればキリストもいるという発想です。
そう考えると、日本人ってめっちゃくちゃ懐の大きい民族だと思いませんか。
神様は一人だなんていう狭い考えが戦争を起こしてるような感じがします。
・・・と話が横道にそれましたが、秩父今神社に話を戻しますね。
神社の鳥居をくぐると、すぐ右手に、大きな木の幹にできた祠に龍上観音の像が祀られているのが目に入ります。
古来より龍上観音とは、観音様が「富貴吉祥」のシンボルである龍神に乗り、人々に、愛情・財産・出世の運を呼び込んでくれると云われているます。
手を合わせてご挨拶。
でもその観音様よりもパワーを感じたのは、右手奥の龍神池です。
池の中央の石の間から、こんこんと水が湧きだしています。
かなり浄化のエネルギーの高い水です。湧きだす水のようにエネルギーも湧きだしています。とても気持ちの良いエネルギーです。
霊山である武甲山の伏流水が湧きだしており、秩父では最古の泉だと云われています。
実は訪れた日は、朝から首の後ろが妙に痛くなっており、寝違えたのかなと思っていたのですが、不思議なことに、こちらの池の前で手を合わせて拝んだ後から、首の痛みが消えていました。
毎年4月4日の秩父神社の「御田植祭」では、こちら龍神池の水を使って龍神を降ろし、神田に水を満たすという神事が行われているそうです。
目を閉じて、湧き出る水を頭から浴びるイメージをします。心と身体の垢がすーと流されていくような、そんな気持ちの良いエナルギーをいただけますよ。
今回は特別にメッセージを受けたわけではありませんので、こちらのエネルギーが病に効くのか、気持の良いエネルギーに満たされて心と身体の力が抜けたせいなのか、理由は分かりませんでしたが、首の痛みはきれいに消えていました。
その後、赤い桟橋を渡って境内に入ります。
境内に入ると、大きく枝を広げたケヤキの古木が目に飛び込んできます。
秩父今宮神社の「龍神木」です。
今宮神社の縁起によると、こちらの神社には奈良時代より八大龍王神と宮中八神が祀られており、この大ケヤキに空いている空洞は、「洞木(どうぎ)」と呼ばれており、昔から龍神の住みかだと云われてきたそうです。
なるほど、独特な雰囲気を醸し出していると思いませんか。
写真の赤丸で囲んだところを見てください。私にはどうしても龍神様のお顔にしか見えないのですが・・・・
そんな龍神木に平成3年12月30日、驚くようなことが起きたそうです。
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「龍神木」の奇跡
以下が案内板に書かれていた内容です。平成3年12月30日、元旦祭の準備のため当所、茂木武以下数名の氏子たちが社殿の清掃をしていた時、奉安してあった御神体(龍の彫り物)がにわかに動き出し、周囲に突風が舞い起こりました。
そこに居合わせた宮司も氏子も一斉におどろきの声をあげました。風は竜巻となって大空を駆けのぼり、やがて、大けやきの空洞のあたりに消えていきました。1時30分のことと社誌には記されています。
万物に生命を授けてくださる龍神をもっと大切にしたい、という時代の要請に応へて、永い眠りから醒められた八大龍王神が、この社に奉仕する人々に対して「歓喜=よろこび」を現してくださったのにちがいない、と人々は思いました。
この不思議な出来事をまのあたりにした宮司と氏子たちは、このことを記録にのこしました。
そんな不思議な出来事も納得するだけの風格を備えた古木です。
「龍神木」の先、境内の正面の赤い鳥居の奥に本殿があります。
これほどのパワーがある神社なのに、びっくりするほど小さい社殿。
これは神社の境内に張り出されていた古地図です。
江戸時代中期に書かれたという古地図を見ると、当時は広い境内に神社といくつかのお寺があったことがうかがえます。
実は、明治維新の時の神仏分離令によって、今宮坊は今宮神社と今宮観音堂に分けられ、当時の社殿は秩父市黒谷の聖神社に寄進、境内地も建物も縮小されたのだそうです。
しかし、御祭神をはじめ、ご神体や社宝、古地図、古文書などは継承され、宮司さんや地元の氏子の方々が頑張ってずっと守り継いで来られたそうです。
そんな、地元の方々の信仰の精神には頭が下がる思いです。だからこそこちらの神社にはちゃんと神様が残っていらっしゃるのでしょうね。
拝殿の前で手を合わせると、木の香りとお酒の香りがしました。
八大龍王神のご神徳は、いのちのおおもと(宇宙の生命)を感得して身体にとどめておく力を授けてくださるそうです。
私と、また関わる方々にもご神徳が授かりますように祈らせていただきました。
ご縁をいただけたことに感謝です。
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秩父今宮神社アクセス情報
埼玉県秩父市中町16-10
0494-22-3386
駐車場 有り 無料
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