お盆にはご先祖様が家に帰ってくるの?

お盆

お盆ってご先祖様の魂が帰って来られるということで、お迎えするために迎え火を焚いたり、御供え物をしたりしてお迎えする。・・・・・・・というのが一般的ですよね。でも、ご先祖様ってお盆にしか返ってこれないの?って疑問に思ったことありませんか。

ちゃんとお盆時期に供養しないと罰があったりするんですか?という質問を受けたりすることもあります。

また、お盆の行事の形は地域で様々ですよね。だから、どのやり方が正しいとか、こうするべきだというのも決められませんよね。またお墓参りも遠くにお墓があったりすると、なかなか簡単にお参りできなかったりします。


そこで、お盆の時期といこともあり、私なりの考えを記事にしますね。

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お盆の時期にしかご先祖様は帰ってこれないの?

お盆を否定するというわけではありませんが、みなさんの後ろにはいつも沢山のご先祖様がいらっしゃって、必要な時には何時でも即座にそばに来られます。だから、お盆にしか来れないというのは無いと思いますよ。

ただ亡くなられてすぐ、初盆の時だけはちょっと特別です。
亡くなられてまだ長く経っていらっしゃらない方は生きていた時の思い込みが強く残ってるんです。だから、亡くなられた方が、生きていた時にとても信心深く、お盆はご先祖が帰って来られると信じていらっしゃった場合は、亡くなられた後間違いなくお盆の時期に家に帰って来られます。しかし、お盆などの行事に全く無頓着だった人はあまり関係ないみたいです。

基本的には、生前を思い出して、亡くなられた方がこうすれば喜んでくれるだろうなと思えるお盆のお迎えの仕方をされたらいいと思いますよ。

「お盆」の由来

お盆って、仏教では正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」っていいます。「盂蘭盆会」の由来は「盂蘭盆経」ってお経の中に書かれています。


お釈迦様のお弟子に目連さんという方がいらっしゃいました。その目連さんにはすごい神通力があったんだそう。

ある日目連さんは、亡くなった自分の母親が地獄で苦しんでいる姿を神通力で見てしまい、とても辛い思いをされたそうです。そこで、母親を地獄から助け出すにはどうしたら良いのか、お釈迦様に尋ねらます。

するとお釈迦様は、貧しい者や僧侶に施しをすると母親は助かると答えられたそうです。
そこで、目連さんはさっそく言われたように施しをします。するとたちまち母親は地獄の苦しみから救われた。というお話です。

生きている私たちが良い行いをして徳を積むと、その徳が亡くなったご先祖様にも届きますよということなんです。それがご先祖様への供養となりますよということのようです。

お釈迦様の時代は僧侶って自分の物って何も持っていないし、食べ物も他の人からいただいたものだけ。
昔は僧侶に食べ物を捧げるのが一番の施しになったんです。だから目連さんも、お母さんを救うための一番の供養として僧侶に施しをされました。

お盆って元々は旧暦の7月15日


その時代、僧侶は雨季(約3か月くらい)の時期は、外出を避けて修行に専念していました。そのため、雨季が明け、修行を終えたあとの僧侶はとても清らか。目連さんはその一番清らかな状態の僧侶に施しをされたのだそうです。
その時期が旧暦の7月15日。だから旧暦の7月15日がお盆になったみたいですよ。

今のお坊さんが雨季の時期に修行に専念しているかというと、そうとも限りませんよね。だから旧暦の7月15日にという時期に縛られる必要はないかもしれませんね。実際、お盆の時期って、8月15日のところもあれば7月15日だったり、地域によって違いますよね。これは明治になって旧暦から新暦に変わったとき、地域によってばらばらになったからみたいです。
また、「盂蘭盆経」自体もかなり後期に中国で書かれたお経で、儒教などの影響を受けて書かれています。お釈迦様の純粋な教えとは言えないかもですね。

お盆に行うご先祖様への供養って

お盆に行うご先祖様への供養って、本来は貧しい人に施しをしたり、善い行いをして、その徳をご先祖様に捧げるってことだったみたいですよ。それはお盆の時期だけに限らず、ご先祖様のため、自分自身のためにも、いつでも心がけていたいものですよね。

ただ、やっぱり人間ってこういう行事がないと忘れちゃいますよね。ひとつの節目として、ご先祖様に感謝する意識をもつためにもお盆は大切な行事だと思います。しきたりなどに縛られる必要はありませんが、自分なりのお盆の時期の過ごし方を考えてみるのもいいかもしれませんね。