先祖が成仏できてませんって言われた時どうしたらいいの?
お母さんが亡くなられた後、霊感がある方に「まだお母さんは成仏できてない」と言われて苦しまれている方がいらっしゃいました。
たいせつな方を亡くすというのはとても辛い経験です。
亡くなった当人よりも、遺された周りの人たちの苦しみや淋しさは、計り知れないほどの大きさがあります。
霊能力者と言われる方々はたくさんいらっしゃると思います。
どんな方が本物で、どんな方が偽物だなどと言うつもりはありません。
しかし、同じようなことを言われたと悩み苦しんで私の所に来られる方がたくさんいらっしゃるのも事実です。
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これからお話するのは、あくまでも私個人が受け取ったメッセージです。
ただ、少しでもそんな苦しみを持たれている方々のお力添えになればと思い書かせていただきました。
人が生を受けるとき
人間はすべて神様の息吹(魂)を頂いてこの世に生を受けます。生まれたばかりの時は、純粋に神様の分霊(わけみたま)を頂いたばかり、だからみんな天使のような清らかさです。
でも生まれてしばらくすると、お腹がすいたり、好きだ嫌いだ・・・・いろんな感情や思いが生まれます。これは脳が発達してくるからです。
魂は神様からの頂き物ですが、脳で思ったり感じたり、経験して身についたりして、次第に脳が作り出している自分(自我)も現れ出します。
だから、私たちの中には「純粋な魂の自分」と「脳が作り出した自分と思っている自分」が共存しています。
「純粋な魂の自分」は素直な感情に表れます。対して、「脳が作り出した自分と思っている自分」は理性という形で感情をコントロールしようとします。
理性は上手に生きて行くためのツールとして有効です。自分の感情の赴くままではなかなかうまくは生きて行けません。
しかし、この理性と感情のバランスが壊れると心身症などの病気を引き起こしたりするんです。
ちょっと、ややこしいかもしれませんが、もう少しお付き合いくださいね。
そうやって、魂の自分と脳が作り出した自分の二人、二人三脚で生きてゆきます。
そして、人生の最後を迎えるのです。
亡くなることは神様の許へ帰ること
人生の最後の「死」の瞬間。何が起こると思いますか?
まず、必ず言えることは、それまでその人の中に入っていた神様の息吹である魂は神様のもとに帰ります。
神様が息を(魂を)引き取るんです。だってもともと神様からいただいたものですから。
ここで間違いなく言えることは、すべての魂はどんな人生を送ろうと必ず天国や極楽へ行けます。
成仏できてないと言われたら、亡くなられた方の魂が天国に行けずにまだ地上にさまよっていると勘違いしちゃいますよね。
そんなことはありません。
間違いなく魂は天国にいきます。そして、肉体は土にもどります。
現世に残るもの
しかし、ただあと一つだけ残るものがあります。それは、亡くなられた方の「思い」です。
これは生きている時のもう一人自分、脳が作り上げた自分の思い。
生きている時も意外と軽んじていますが、「思い」ってパワーなんです。
だから、亡くなられた方が、遺された方々のことを心配していたり、気遣ったりして深い心残りが残ったままだったら、
愛するがゆえに気持ちを残しておられることがあります。
思いが現世に残るんです。
ですから、成仏していないとおっしゃていることが、すべて嘘だとは言い切れないのです。
強い「気持ち」がエネルギーとなって残ることもあります。
私たちはその現世に残されたエネルギーを視てお答えすることがあります。
ただし、それは魂ではなく「思い」です。それでも、亡くなられた方が心配しながら気持ちを残しておられると知ったら辛いですよね。
亡くなられた方を安心させるためには
では、どうすればよいのでしょう。そのためには、どうしたら亡くなられた方が安心されるかを考えることです。
亡くなられた方のことを思って毎日泣いてばかりいたら、どうでしょう。
喜ばれますか?いえいえ。余計に心配されますよね。
亡くなられた方々は、肉体はありませんが、いつもそばで見守っていらっしゃいます。
そして、遺された愛する人の幸せな笑顔を望んでいらっしゃいます。
だからもし供養ということをされたいのなら、自分が幸せになることです。
そしてありがとうって感謝することです。
これ以上の供養はありません。これだけでいいのです。
霊能者の方で、お墓を建てなければ供養にならないとか、盛大な法要を執り行わないと成仏できない、とか言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私が今まで受け取った数々のメッセージの中ではそんな要求をされた方はいらっしゃいませんでしたよ。
ご相談者自身は会ったことがない何世代も前の御先祖様であってもです。
ただし、生きている人間の行いがあまりにも自分勝手で、そのことに気づいてもらいたくて霊的なトラブルが起きることはあります。
思い込みや、プライド、欲、・・・・様々な原因で人は本当の自分を忘れてしまい、選択を誤り行動を誤ったりします。
病気も人間関係のトラブルも元をたどれば自分自身の行いの結果でしかありません。
病気や経済的な苦しみ、精神的な苦しみ、どうすることもできないくらい追い詰められて初めて、「気付く」ことって多いです。
メッセージとして起こっているトラブルの場合は、原因に気づいて自分自身が変わればおのずと状態は改善します。
先祖供養が悪いこととは思いません。
御先祖様がいらっしゃったから、今の自分が今ここに存在しているわけです。数多くの御先祖様のお一人でも欠けていたら私は存在しません。
「過去の御先祖様のおかげで今がある」「いつも大勢の御先祖様に守られている」という感謝の気持ちは人として忘れてはいけないものだと思います。
しかし、先祖供養を盛大に執り行っても問題の解決にはならないと思います。
自分の人生を良い方向に持っていくのは、自分の「気付き」による成長しかないと思います。
違う意見もあるとは思いますが、それを承知で書かせていただきました。
このことで、少しでも心の苦しみが薄くなっていただけたら幸いです。