瀧水寺大日坊(山形県鶴岡市)
NHKで「即身仏」の番組がありました 。
こちらは番組で紹介されていた、真如海上人の即身仏が祀られている「瀧水寺大日坊」です。
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生きながら命を削る苦行「即身仏」
山形県庄内地方には数多くの即身仏が祀られています。即身仏は自らの命を削る苦行です。
最初は五穀を絶ち、次に十穀を絶ちという具合に、自分の身体から脂肪分を削ぎ落とし
生きながらにして、深さ3メートルの穴の中に埋まり、最後は水分まで失くしていくのだそうです。
一般的なミイラは亡くなった後、内臓などを取りだし、防腐処理を施しています。
しかし、即身仏になるためには防腐処理のために、自ら漆の液を飲み、身体の中の寄生虫や雑菌を殺すのだと聞きました。
様々な苦行がありますが、即身仏は想像を絶する苦行です。
なぜそのような苦行に挑まれるのでしょうか。
それは、そのような苦行によって人は仏になれると信じられているからです。
世の中の苦しむ人々を自分自身が仏となることで救いたい
その強い思いが、想像を絶するような苦行へと向かわせます。
しかし、即身仏になってまでも、人々を救いたいという強い思いとはどのようなものなのでしょう。
その強い思いが知りたくて、山形まで車を走らせました。
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即身仏に会いに山形へ
日本国内にはおよそ十数体の即身仏が現存すると言われていますが、そのうち6体が山形県庄内地方の5つの寺院に安置されています。
今回は、弘法大師が開山された寺として知られる湯殿山の総本寺である「瀧水寺大日坊」の真如海上人の即身仏に会いに行きました。
山形自動車道を湯殿山インターで降り、112号線を鶴岡方面へ。
しばらく車を走らせると、右手に「大日坊」の看板が見えてきます。
看板に従って右方向へ。
深い山々に囲まれた、緑の水田の中を走ります。
山里に暮らす人々の中に、溶け込むように建つお寺の仁王門が見えてきます。
ここ「瀧水寺大日坊」は、807年に弘法大師によって開創された由緒あるお寺です。
ご本尊は「湯殿山権現」です。
出羽三山の一つである「湯殿山」は古来より女人禁制だったために、大日坊に湯殿山大権現をお招きし、湯殿山全てを祀る寺として建立されたのが始まりです。
鎌倉時代に創建された大日坊仁王門は、三間一戸の八脚門としては日本最古の建築と云われています。
仁王門をくぐると田畑に囲まれた参道の先に本堂が見えてきます。
初めて訪れた場所ですが、なぜだか妙に懐かしさを感じます。
この山里の景色がそうさせるのでしょうか。
まずは本堂の前でお参りさせていただきました。
その後本堂の中に上り、住職から詳しくお話を伺いました。とても優しい雰囲気の方で、たくさんのお話を聞くことが出来ました。
最後に奥の部屋に通されて、真如海上人の即身仏と対面いたしました。
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即身仏 真如海上人
即身仏になるという苦行をされた方ですから、それはそれは厳しい方だと思っていたのですが・・・
しかし、真如海上人から溢れ出てくるエネルギーは、ただただ、優しく、優しく、ホントにただただ優しいエネルギーなのです。
まるで子供の頃からずっと知っていた、自分のおじいちゃんに再会したようなそんな気持ちになりました。
頭をなでてもらいながら(そんな感じを受けるのです)優しく私の心に語りかけてこられました。
「どれだけ、一生懸命学んでも、どれだけ一生懸命修行しても、
世の中にはどうすることもできないことがある。」
真如海上人が生きておられた時代には、飢饉による貧しさで、口減らしとしてわが子を殺めたり・・・・
お上のいうことには逆らえない、正しいことだと分かっていても通用しない世の中・・・・
東北ならではの厳しい自然環境もあったのでしょうね。
自分の周りのたくさんの人々の苦しみを見ていながら、助けてあげることが出来ない。真如海上人にしてみれば、その苦しみは苦行以上の苦しみだったみたいです。
最後にできることが即身仏になり、自分自身が人間を超えて仏になることで、人智を超えた力によって人々を苦しみから救ってあげたい、とそう願われたみたいです。
それほどの苦しい環境だったのでしょうね。
即身仏真如海上人様の衣替
こちらのお寺では6年に一度、即身仏である真如海上人の衣を新しく着せ替えます。
今年の6月1日がちょうど6年目の衣を交換する日でした。
真如海上人の衣は小さく刻まれて、一つ一つのお守りの中に入れてあります。
真如海上人の思いの籠ったお守りですね。
また、今年は6年に一度の秘仏の御開帳の年でもありました。
弘法大師が自ら彫ったとされる大日如来像も拝観することが出来ました。
人は自分自身のことは自分自身が努力したり、心の持ち方を変えたりすることで必ず解決し、幸せの道へと進むことが出来ます。
しかし、わが子の苦しみや家族の苦しみは、どんなに愛していても、本人が気が付かないことには、本人が頑張らないことにはどうすることも出来ません。代わってあげることは出来ません。
不思議なことに、山形に向かう途中、そのような身内に関する相談の依頼が続けざまに入ってきました。
現代は、その真如海上人が生きておられた時代に比べたら、幸福な時代です。
しかし、それでも、人の苦しみは同じだと真如海上人は言われました。
愛する人に何もしてあげることが出来ない苦しみは同じだと。
「私に願いなさい。私はそのために即身仏となったのです。」
そんな力強い言葉をいただきました。
そこで「なにもできなくても、せめて愛するわが子に、愛する家族に気付きが訪れますように」そう願わせていただきました。
みんなが幸せでありますように。真如海上人とつながることで叶えていただけることができれば幸いです。
瀧水寺大日坊アクセス情報
山形県鶴岡市大網字入道110235-54-6301
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